塾・研修参加者の声
経営基盤の礎を得る
2004年度受講・40歳代CEO育成講座3期生
『経営は厳しく、時として本当に苦しい。見えない先を見なければならない。方向を示さなければならない。従業員とその家族を守り、幸せにしなければならない。』
当たり前のこととは思いますが、執行役員となり地域経営の責任を負うことになって1年半、私の実感です。苦しい状況のなかでもがきながら10年前の講座を思い出すと、あのとき培われた「本質を追求する姿勢」と「当事者意識」は、今、経営課題に挑み、やり抜くための基盤として間違いなく活きています。覚悟を決めて、従業員とともに物流事業の未来を切り開いていくつもりです。このマインドセットこそが講座から得た最大の財産なのかもしれません。
(2016.10寄稿)
不識塾での学びは終わらない
2009年度受講・40歳代CEO育成講座8期生
不識塾の参加は2009-2010年。世界が大きな変兆を見せる中、少子高齢化人口減少を迎える日本はどう生きるか、会社は、そして自分は、というマクロからミクロのテーマまで脳細胞をフルに動かす、まさに「知の格闘」が凝縮された時間でした。 そこでの切磋琢磨が今の自分を形成し、強く生きる源であるという実感が、日を追うごとに強くなってきています。
世界が次の秩序形成に混迷する中、人間社会の「本質」に迫り、如何にしなやかで強かな戦略で生き抜くのか。 不識塾での学びは、今でも毎日その問を突き付けてきます。「学び」は続いていくのです。
(2016.10寄稿)
日常の延長にはない研鑽の場
2007年度受講・40歳代CEO育成講座6期生
不識塾は私たちの日常の延長からは考え及ばない人と場をもって私たちを鍛え上げてくれたように思います。たとえば、一流の講師陣に圧倒されながらも、宗教、歴史、文明こそが、ビジネスの世界の基底をなしているということにも気づかされました。
夏の海外調査では砂漠化の進むアラル海のほとりに立って驚きました。車で進む私たちと同じ距離を毎日歩いて生活する人々。両替しようにも現地紙幣が不足するような町。無謀な成長政策が消滅させようとしていた世界第4位の湖。
座学もフィールドワークも、およそ自分の努力では用意できない非日常の研鑽の場の連続でした。予測のできないビジネスの海を、日本の企業としてどう進むべきかについての大きな示唆を得られたし、それを議論できる同期の友との交流が続いているのも非常に心強く思います。
(2015.10寄稿)
”熟考”の末に壮大な夢が生まれる
2013年度受講・不識塾4期生
東京ディズニーリゾートが”唯一無二”の場所であるために、そして新しい感動を提供し続けるためには、先を見据えてどんな夢を描いていけるかが重要となります。
不識塾での最大の学びは、徹底した”熟考”と”熟議”で「物事の本質」を見極めていくことでした。歴史、哲学、文化とカリキュラムはユニークで多岐にわたりますが、一貫していることはあらゆる角度から日本や世界を深掘りし、徹底的に「物事の本質」を見極めていく力を磨いていきます。全く違った角度からの深掘りや仲間との議論の中で本質に迫っていく過程は、苦しくもあり、その分、達成感もありました。
10ヶ月にわたる”熟考”と”熟議”の経験が、今ではビジョンを描く上で非常に重要な下支えとなっており、また、組織を牽引していく自信へと繋がっています。不識塾での経験を生かし、将来の壮大な夢を描くためにも、知識の吸収と共に本質を見極める力を磨き続け、柔軟で瑞々しい発想力を鍛え続けていきたいと思います。
(2015.10寄稿)
多種多様な価値の共創が未来を拓く
2013年度受講・不識塾4期生
ANAグループは、お客様満足と価値創造で世界のリーディングエアライングループとなることを目指しています。不識塾の学びを経て最も強く思うことは、「世界」を舞台にした日本の役割、発信すべきこと、貢献すべきことを考え、各国が共存共栄できる提案力・調整力を持つ真のグローバル企業に発展させることです。
それには、多種多様な文化、価値観を受容し、それを自社の強みに昇華させていくだけの懐の深さが必要です。それを可能にするのは、時代の変化に対応できる新しい企業文化、価値(商品・サービス・財)を創造できる能力の開発しかないのだと思いますが、そのような能力のかなりの部分は、リベラルアーツにより鍛錬できると確信しました。
人は人によって磨かれる。10ヶ月間の「知的格闘」は、自己の未熟さと未来に向かって必要なコト・モノの発見に繋がりました。そして、今後もこのネットワークを大切に、活力を産み出す会社運営、世界に貢献する航空会社グループを目指したいと思います。
(2014.10 寄稿)
真のグローバル企業・・・国籍はTopconian
2006年度受講・40歳代CEO育成講座5期生
1932年に光学精密機器メーカーとして誕生したTopcon(トプコン)はグローバル人材の適材適所を積極的に推進して来ました。その結果、今日海外事業会社トップの7割は日本人ではありません。この様な国籍を問わないグローバル人材の活用が功を奏し、近年の活力と著しい成長を支えています。
平成25年6月社長に就任し更なるグローバル人材の登用に注力していますが、一方で多様な文化や宗教観を背景に価値観を共有出来なくなり、企業が根無し草になることを危惧しています。これを避けるためには国境を越えた企業文化と自らが行動するぶれない価値観を創出し明確に定着させることが重要だと思います。
不識塾を通じてグローバル社会の底流にある宗教・歴史そして日本を含む多様な文化を深く学び理解したことは、その企業文化を進化させる上で大切な判断基準となっています。また異文化を持つ社員に説得出来る「言葉」を持てるようになったのもそこで学んだリベラル・アーツの力です。
もし当社社員が国籍を尋ねられたら「Topconian(トプコン人)です。」とハッキリ答えられる様な、国境を越えた共通の価値観を持つ、根を張った真のグローバル企業を目指したいと思います。
(2013.10 寄稿)
ヒトを動かすもの
2003年度受講・40歳代CEO育成講座2期生
日本でも海外でもそうですが、ビジネスを興し、孵化し、拡大させるために必要なこと、それは自分が描くありたい姿に向け、社内と社外のヒトに動いて頂くこと。ビジネス・ライフは、そのための説明と説得の連続ではないでしょうか。
そして、ヒトに動いて頂くために肝要なこと、それは数字とロジック、そして情熱。現在勤務しているアメリカのように宗教・文化・人種が混然としているところでも、これは変わりません。
この講座では、世界の宗教・歴史・文化や日本と自社の構造問題というテーマについて、日本の第一人者と1年間、知的格闘ができました。それは、自分の見解の説明と説得のため、数字で事実を固め、ロジックを構築する貴重な訓練の場になったと思います。そして、ヒトをリードし、そこで成果を出すためには、まず自分自身の情熱の火が燃えていなくてはならない。そのことの大切さをこの講座で体得できたと感じています。
(2013.10 寄稿)
もっと広く
2005年度受講・40歳代CEO育成講座4期生
技術の世界で生きてきた自分にとって、この講座はまるで別世界に飛び込んだような緊張と刺激の連続で、視野を広げるきっかけを与えてくれました。この講座はけっしてビジネスに直結したハウツーを教えてくれるものではありません。著作でしかお目にかかれなかった一流の講師陣の肉声にふれ、同期の仲間との議論を繰り返し、また、自ら企画し実地調査することを通して、物事を多面的に捉えて考えることの重要さを体感する場です。
この講座を卒業してから6年あまりが立ちましたが、世界は激しく変化しています。まだまだわからないことが多く、自分の未熟さを思い知らされる日々ですが、この講座での経験を活かし、問題の本質は何か、自分の立ち位置をどこに置くかを考えながら、「なぜ」と自問を繰り返すことが、自分の幅や深さにつながっていくことを確信しています。
(2012.10 寄稿)
人間的魅力を磨く
(ご寄稿当時 武田コンシューマーヘルスケア株式会社 代表取締役社長)
2009年度受講・40歳代CEO育成講座8期生
この講座は、受身型ではなく参加型であり、逃避は許されない厳しい環境に10ヶ月間、身を置くことになる。しかし、そこから得られるものはとてつもなく大きい。
自分がどういう人生観、価値観を持って生きていくか、その土台となる教養、見識、志を磨き、自分をしっかり持った上で社会や事業の方向性を捉えることや、経営学のスキル以上に人間的魅力を磨くことの大切さを切実に感じさせてくれる講座である。 この講座で得たものを糧に今後経験するであろう、多くの修羅場、土壇場、正念場を凌ぎ成長していきたい。
また、同じ釜の飯を食べた戦友とでも言うべき素晴らしい仲間ができ、自分のネットワークが広がったことは何よりもの財産であり、今後の人生に大きなプラスになるものと確信する。
(2011.01 寄稿)
宗教・歴史や国家を深く理解することで無意識な「思考の癖」を読み取る
2007年度受講・40歳代CEO育成講座6期生
米国は「民族のるつぼ」と言われますが、欧州は「国家のるつぼ」という表現がふさわしいのではないでしょうか。グローバルスタンダードという言葉では括れない多様性を感じます。
そこでは自らが判断し行動する為のぶれない軸の存在を問われます。講座ではまず日本人としての原点を再認識し、その上でボーダレスに拡大する資本主義に対応する座標軸を学びます。数十冊の課題図書と執筆者との白熱した議論を通して様々な問題意識をもつ仲間と切磋琢磨する場は緊張の連続でした。
海外ビジネスでは場を支配する思想、すなわち無意識な思考の癖を読み取らなければなりません。講座を通してその底流にある宗教・歴史や国家を深く理解し、経営に不可欠な判断力の礎を築けたことは大きな収穫でした。
(2011.01 寄稿)